今年は平年並みの開花予想どおり、週末には各地で桜が咲き誇り、至るところでお花見客の姿が見られました。
そんな季節に合わせて、恒例のお花見レガッタが開催され、当部からは4艇のクルーがこの開幕戦に挑みました。
暮れから年明けにかけては体調不良による欠席も続き、春練開始前には部としての活動姿勢に不安が残る状況でもありました。
しかし、元さんを中心に部のルールや行動基準が見直され、「インカレで勝つ」という明確な目的を胸に、部は再スタートを切りました。
先月の城崎合宿を経て、そこには見違えるほど成長した部員たちの姿がありました。
正直に言えば、ブログ更新が減ったのと同じように、監督としての私の関わりも薄くなりつつあります。
それでも、城崎では結城さんが、戸田では元さんが、部員の成長を願い、深く寄り添って指導してくれていることが、私にとって何よりの安心材料です。
そのうえで、自分は何をすべきか、どう貢献できるのか。
それは私自身の課題でもあります。
🌊 お花見レガッタの結果と成長
名実ともにエースとなった白川は、一線級の相手に準決勝で堂々と渡り合い、今季から挑戦するシングルスカルでも好スタートを切りました。
同じく春練で全日本・インカレの出場権を獲得した菜名ちゃんは、予選こそ悔しい結果でしたが、翌日の順位決定では貫禄の漕ぎ。
今後が大いに期待できる内容でした。
この2名の当面の目標は、6月の全日本ローイング選手権です。
順調にいけば、今年も海の森で青学ブレードが躍動する姿を見られるでしょう。
2000mレースの経験が少ない今だからこそ、貴重な実戦の場となるはずです。
🚣♂️ 一年生コンビの挑戦
昨年多くいた一年生男子漕手も、今は仲村・髙橋の2名のみ。
この春から同級生コンビでダブルスカルに挑みました。
予選前は緊張で落ち着かない様子もありましたが、レースでは安定した漕ぎを見せ、2本のレースを通じて自らの課題をしっかり把握していたのが印象的でした。
細かな技術課題は残るものの、オールバランスや艇上動作は安定しており、一年生でこの感覚を持てているのは大きな強みです。
あとはフィジカルの強化。本人たちが一番理解している部分でしょう。
🏋️♂️ 主将・飯尾の現在地
最終学年を迎えた主将・飯尾は、個別課題の克服のため、この春はシングルスカルとエルゴ別メニューでフィジカル強化に取り組みました。
しかし、期待されたエルゴトライアルでは大幅にタイムを落とし、城崎合宿も体調不良で離脱するなど、苦しい状況が続いています。
レースでは下半身主体の漕ぎに改善が見られたものの、4年目という立場を考えると、もう後がないようにも映ります。
これは飯尾だけの問題ではありません。
3・4年生になると、どうしてもフィジカルの伸びが頭打ちになり、エルゴスコアも伸び悩む傾向があります。
決して能力が落ちているわけではないのに、パフォーマンスが低下するのは大学ボート特有の壁です。
🔥 ここからが“大学ボートの真髄”
青天井で伸びるのは、体づくりが追いつく1・2年生まで。
3・4年生は競技に慣れ、自分で限界を決めてしまいがちです。
私自身も経験しましたが、この壁を越えるには「覚悟」が必要です。
自分の殻は、自分にしか破れません。
私たちはその殻を破るための支援はできますが、踏み出すのは本人の意志です。
この領域に踏み込めるのは、心技体が揃ったアスリートだけ。
だからこそ、大学ボートの本質はここから始まるのです。
入学直後に伸びるエルゴスコアは、あなたたちの潜在能力と高校までの財産の延長にすぎません。
そこから先は、自分の行動すべてが結果に直結します。
これを私は「アスリートの品格」と呼びたい。
• 食事は“食べればいい”ではなく“勝つために選べているか”
• 練習時間に関係なく、艇を進める方法を自ら考えているか
• オフを休息として使い、娯楽に流されない意志を持てているか
• 合宿所や艇庫の使い方が、部の規律につながる行動になっているか
完璧である必要はありません。
しかし、小さな行動の積み重ねは必ずプレーに表れ、やがてあなた自身の人格を形づくります。
🟦 青学ボート部の価値とは
勝ちたいと思わずに競技を続ける人はいないはずです。
もちろん、勝つ以外の目的を持つことも悪くありません。
しかし、新入生に「なぜ先輩は続けているのですか」と聞かれたとき、最も明確で誇れる答えは「勝ちたいから」です。
私はもう選手には戻れません。
考えを押し付けることもできません。
ですが、誰か一人の行動が周囲を感化し、やがて部全体を強く変えていくのです。
ボートはマイナー競技かもしれません。
しかし、アスリートとしての品格は競技の大小とは無関係です。
青山学院大学ボート部が、“品格あるアスリート集団”であることこそ、これから誇れる私たちの価値なのではないでしょうか。
だからこそ今からでも遅くはありません。
自分たちの価値の追求のために、品格ある行動を心がけていきましょう。


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