大きな挑戦と大きな成長

なんでしょう、この梅雨明けしたかのような晴天の長期予報は・・・。

それにしても暑くなりましたよね。エアコン嫌いの私でも快眠のためにはさすがに欠かせなくなりそうだと感じた昨晩でした。

そう、もう夏はそこまで迫ってきているのかもしれませんね。この急な気候の変化には皆さまもお気をつけください。

さて、先週末はむしろ梅雨らしい?変わりやすい不安定な天候でしたが、土日とも戸田ではなく、神奈川県相模原市にある相模湖漕艇場へ行ってまいりました。

その目的はと言うと、今年も国民スポーツ大会に挑戦すべく、淡路、白川が神奈川県代表選考会に出漕していたからです。

約1年ぶりに訪れたこの地ですが、1年前にも触れたように私にとっては所縁の地でもあり、1年経って訪れた今も20数年前となんら変わりありません笑

国スポ選考会観戦記in相模湖
先週末、懐かしの思い出の地に行ってまいりました。 と言ってもプライベートの旅行ではなく、これも監督業の一つとしてです。 そう、先週末は2024年の佐賀国スポ(今は国体とは言わないらしい)の神奈川県選考会に出漕する淡路のサポートと...

ある意味で、当時を思い起こさせる貴重な場所としてこれからもそうあり続けてほしいと願うばかりですが、出漕した二人にとっても今後そう思える場所であってほしい、このチャレンジにはそういった意味も含まれていました。

昨年初めて挑戦した淡路については上位との力の差をまざまざと見せつけられる結果となり、この1年後への成長を期待しました。

そして白川は2年生ながら競技を始めてまだ1年でこの舞台へ挑戦をするわけですから、言ってしまえば今年ダメでもあと2回チャンスがあるため、力試しの一戦でもありました。

昨年は1組で収まる6人ギリギリでの選考会でしたが、今年はどうしたことか、計10名のエントリーがあり、予選、決勝という勝ち上がり方式に変更を余儀なくされていました。

そういう意味では選考会自体のレベルが上がることはいいことですし、実際に当日の雰囲気なども昨年に比べれば少し賑わっていたような印象もありました。

そしてこの選考会で当部の二人にとって鬼門となるのは今年も規格艇による配艇でした。

配艇とは、競技の公平性を保つために同規格の艇が、同条件で与えられ、自ら整備をしてレースに出漕する方式です。

ですから、今回であれば90分間という限られた時間でリギングを行い、アップも済ませ、レース2分前には発艇台に付けなければなりません。

またこの規格艇は国内のメーカーのものを使用するのですが、当部では持ち合わせていないので、乗り慣れていないことも懸念事項となっていました。

ですから土曜日は艇に慣れねばと前日練習として相模湖に乗り込んだわけですが、エントリー数が多いことが仇となってか、当日とは違う規格の艇を余儀なくされ、あくまでコースでの試漕がメインとなったのです。

ただ、この日お借りした艇自体は二人が口をそろえて言うくらいに漕ぎやすい艇だったようなので、練習においては安定性を重視した艇の保有も今後は必要なのかと考えさせられました。

そして練習後には私は二人を置いて、車で40分ほど走らせたところにあるビジネスホテルへ翌日に向けて宿泊するため出発。着くやいなやオンラインでのOB会総会へ参加したのです。

コロナ禍以降、開催に踏み切れなかったこの総会ですが、今年はオンラインということで遠方の方でも集まらずに顔を見合わせて議事を進めることができました。

この内容についてはまた機会がありましたら紹介させていただきますが、部の活動、発展にはこのOB会の存在、支援が欠かせません。

なかなかこうした部の現状を直接的に伝える機会を持ててもいないので、できるだけ多くの方に知ってもらう、参画してもらうためにも私はOB会も盛り上げていきたいと思っています。

とまぁ、こうして慌ただしく終えたレース前日ですが、置いてきた二人はというと・・・協会が斡旋してくれた宿舎に宿泊したのですが、ホテルへの車を走らせている際にこんなメッセージが届きました。

「相部屋でした…」と。

そしてそこには和室6畳くらいの部屋に川の字に並べられた布団の様子の写真が添えられていました。

宿泊希望のある選手を把握はしていましたが、まさか明日並べる選手と同部屋という粋な計らいは、笑うしか他なく、僕は彼らに「やったやん!」とたまにしか使わない方言で返信しましたが、その後、彼らから連絡がくることはありませんでした。

それでも迎えた翌日、配艇前に合流した二人からは、相部屋であったため、昨晩は一緒に食事をしたり、色々と互いの状況を話をすることができたことを喜んで口にしていました。

何よりこの日、相部屋となった二人は神奈川県を代表する、いえ、ボート界では今の日本を代表するような大学生選手なのですから、貴重な経験ともなったことでしょう。

そしてレースでは胸を借りるくらいの気持ちで、ぶつかっていってほしい、そんな親心もあって、二人を相模湖に置き去りにしたことは言うまでもないのですから…w。

 

さて、そんな悠長な会話からは一変して、そこからは私にとっても1分1秒を争う熾烈な時間との闘いに突入したのです。

なぜなら昨年であれば前日にすでに翌日に使用する艇が割り当てられており、当日はそのまま出艇するだけだったのですが、今年はなんと90分間で2艇分のリギングを強いられていたからです。

先にレースを迎える淡路の艇からリギングを開始し、ハイト、角度を中心にこちらが設定し、自身らでも行えるストレッチャーまわりまでくるとバトンタッチし、続いて白川の艇も同様に仕上げていきます。

昨日、使用していればなんとなくは目分量?で分かるものの、1年前の状況はさすがに記憶にもないので、すべてが1からの作業でした。

それでも二艇分のリギングを終わってみれば約30分ほどで終了していたので、私自身も大きく成長していたことと、全身汗まみれになる自分を見て、なんか普段にも増して監督してる?と自画自賛したものです。

なによりリギングについては私自身が、昨年のこの選考会を経験し、特にこの1年で少しずつ拘りを持つようになってもきています。

元来、リギングは最低限出来ていればさほど気にすることはない!というくらいの大雑把さでいましたが、拘りだすとこれに時間と労力をかける人の気持ちが次第に解ってきてもいます。

ですから今回は特にその拘りをもって、二人を予選に送り出したのですが、、、、後にオチ(落ち度)があったことを知るわけです。

 

さて、その予選ですが、エルゴタイムをもとに決められたもので、運よく?二人は別の組み合わせとなり、うまくいけば決勝で直接対決できるという期待を持ち合わせていました。

ただし、この日は相模湖にしては珍しく風が吹き荒れ、スタート時間になっても一向にレースが発艇される様子もありません。

まさかトラブルでも発生したのではないかと心配しましたが、10分遅れでなんとか開始されたレースでは淡路、白川とも盤石のレースぶりで見事に決勝進出を決めてくれました。

レース後半しか目にできないコース形態ながら、どうやらスタート地点はさらに風が吹き荒れ、転覆艇が出るなどのアクシデントも発生していたようです。

そして何より、自らの自信をもって送り出したリギングでしたが、戻ってきた淡路からは開口一番に「なんかおかしいっす」とコメントがあったので、陸で確認してみるとスパンを測り忘れていたのです笑

これは今となっては笑い話になりますが、二人とも見事に勝ち進んでいたので、決勝では万全の状態で送り出してやろうと静かに胸の内に閉まっておいたのは言うまでもありません!

そして、今度こそ万全の仕上げで迎えた決勝レース。

昨年、本戦で決勝にまで勝ち進んだダブルスカルクルーであった上位の二人はさておき、3位争いが膠着しているのが見て取れました。

この選考会を勝ち進み、関東ブロックに進出できる枠は3枠。

今年こそはと期待が膨らみ、私の目の前を通り過ぎた時が3位艇と淡路の差が約半艇身。

そこから淡路、白川とも猛追スパートをしているのが、見えましたが、健闘むなしく、結果は4,5位でのフィニッシュとなりました。

それでも淡路に関して言えば、昨年は視界にすらできなかった3枠が、今年はあと一歩というところまで見えていたのは間違いありません。

500m地点のタイムを見ても並んでいたことが窺えますから、今年は本当の意味でリベンジとしての挑戦となったレースだったのでしょう。

また白川についても初参加の中で、不慣れなシングル、不慣れな規格艇、不慣れな環境ながらも結果、淡路に2秒差まで詰めていたので今後に期待の持てる内容でもありました。

国スポ神奈川県代表選考会レース結果はコチラ
青山学院大学ボート部HP RACE INFO

陸にあがってからも、悔しさを露わにしていた二人ですが、この地でまた一つ、大きな挑戦と大きな成長を果たしたことにサポートした私も感慨深いものがありました。

そして、そんな二人を尻目に今度は配艇返却のためにクラッチの取り外しとオールを積み込み、私自身は午後の戸田組の練習に間に合わせるという使命がありましたので、黙々と為すべきことに従事したのです。

そしてレースを終えて間もなく、二人をまたこの地において今度は足早に戸田を目指したのです。

 

さて、本日は国スポ選考会観戦記in相模湖Ⅱと題して、レポートさせていただきました。

この後、戸田に戻っての1年生指導やOB会総会などについても触れたかったのですが、ただでさえ、長いと揶揄される私のブログですから、今日はここまでにしておきます。

続きが気になる方は、是非コミュニティなどでリアクションをお願いします!(前回リアクションが1人だったので非常に寂しかった私なのです!)

レース後の晴れやかな表情の二人

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