このブログは基本的に週1回は更新しようと努力していますが、どうしても時間が取れないときや、そもそも部活に顔を出していないので書くネタすらない。そんなことも当然あります。
だからこそ毎週部活に顔を出すことが自分の中のノルマともなっている昨今ですが、今月のように更新が少ないときでも月4回は最低でも…と思うようにしているのです。
というわけで今日は前回の続きを書かせていただきます。
今月はまだ3回だから、数稼ぎのために単に2回に分けているだけでないか!と思う方がいるかもしれませんが、それは誤解です。
私のブログは長い!と常に言われるので、1回の投稿での文量をこれでも意識しているのです。
ただ、こうして前置きが長くなるのがそもそもの問題かもしれませんけど(汗。
それでは改めまして。
近年はレースがある当日は練習は基本は無しでレースのみというのが慣例にもなっているのもあって、午前中だけでレースが終わる場合、自分も楽をさせてもらっています。
土日も仕事がなければ基本的に部活に行くようにしているので、たまにはそれも忘れてゆっくりしたいものですからレースの日は自身にとってもありがたいのです。
それでもこの東日本選手権の日は、それこそ午前中のみのレースでしたので、淡路にはあらかじめ午後も練習をするよう伝えていました。
もちろんいつものようなトレーニングを主とするのではなく、技術中心でもいいので、こういう機会だからこそ、その時間を有効活用するべきと思ったからです。
史上最高のゴルファーと言われるジャック・ニコラウスは、最も効果的な練習は「ホールを回ったあと」と言っているそうです。
たとえば、18ホールで54回フル・ショットしたとすれば、体が何をどうすればいいかを覚えているから、そのあとにする練習は効果絶大だと言っています。
そして「多くの人は、自分の潜在能力よりも低いレベルで妥協をしてしまう」と言って、サボろうとする自分をいつも戒めていたそうです。
ジャックニコラウスに影響を受けてではないですが、それこそレース後という状態であればなおさら体も動くので普段より効果的な練習にもなるのです。
そして、尾ひれを付けてあえて言うと、ここぞというタイミングで臨時コーチへ依頼したところ、快く貴重な時間を取ってくれたので、願ったり叶ったりとなったのです。
彼は大学、社会人と競技生活を送り、現在は引退してすでに一般の社会人としてボートとは無縁の生活をしています。(訳あって名前は伏せておきます)
それでもまだまだ乗って教えられる年齢であり、これまでも要所要所で適切なアドバイスをくれるので、今のうちのペアにはうってつけの人物でした。
なにより我々が口や文字で伝えるより、実際に乗って体現させられることが一番の方法であり、これこそが今求めていたことでもあったからです。
この日も乗り出す16時頃は気温も高く、日差しが強くありました。
それでも普段の日曜日と違って、コースに出ている艇も多く、ましてや久々の水上ともあって大丈夫かなと心配しながら見守りましたが、なんてことはなく、約3時間にわたってみっちり指導をしてくれました。
先に乗ったのは淡路ですが、課題としてあったのは、エントリー前にスクエアに戻すタイミングが遅いこと、フィニッシュにかけての押し切り感がないことが特に顕著でした。
もちろんバランスの影響や相手に合わせることで彼本来の持ち味すら生かし切れていない状況もあったので、何から手を付けるかというのに迷走していました。
それでもこの日、改めて別の相方と乗って見てみたところ、今までにないくらいのフォームでブレードの動きも、ハンドル捌きも格段に良くなっているのが見て取れたのです。
特にフィニッシュにかけてのスムーズさやアウトハンドの使い方、それがエントリーにかけても何の抵抗もなく前に出ていけるリズムなど、まるで別人のようで本当に驚きました。
これこそが求めていた彼本来の漕ぎであることも明白でした。
臨時コーチには事前にこのレースの動画を送っており、確認してすぐに悪いところに気づいてくれていたので、その点の修正をメインに伝えてくれていたのです。
ですから私が予めこうだと言って先入観を与えるより、見たままの課題で改善につなげてくれる指導をしてくれていたのです。
こうなるとさらに課題が多い白川の修正にもより期待が高まるわけです。
白川に関しては顕著であったのが水を搔く癖が抜けず、オールを固定することができないこと、そして前のめりに上半身が入ることで艇を止めてしまう動きが特に目立つ点でした。
これも未経験者同士のペアであること、スイープ経験が浅いこと、というのを理由に半ば諦めかけていたのも事実ですが、実際に指導を受けながら漕いでいくと、そこには驚きの白川の姿があったのです。
オールはあえて極端に浮かせて漕がせてくれたのもありますが、ブレードの返しも、そこからのエントリーも見事なまでにスムーズで、何よりエントリーした後に水を掻かずに漕いでいる白川を私は初めて目にしたのです。
そしてその後の動きでも綺麗な姿勢ポジションで前に出ていくそれはもうなんというか…別人過ぎて…。
全然違う例えをあえて言います。
まさに「きこりの泉に落ちたきれいなジャイアン」というくらいに別人のようなNEW白川だったのです。
きれいなジャイアンを知らない方はコチラをどうぞ。

仮にこの泉に落としたのはこのNEW白川かと聞かれたら当然、「違います!もっとぐにゃっとした姿勢で、がーッと漕いでいる白川が僕らの白川です!」と答えます。(ごめん、白川)
果たして女神ロボットはNEW白川を置いていってくれたのでしょうか。
その結果は皆さんもインカレまで楽しみに期待しておいてください笑
とまぁそんなこんなで、戸田のボートコースの夕暮れにも映えるこのペアはインカレに出たら本当にメダルを獲れてしまうと錯覚するくらいにとても良く見えました。
上がってきた白川本人からも水を得た魚のように、生き生きとしていて、今日の練習がいかに楽しかったかを表情いっぱいに語るので、この機会を作れたこと、そして本当に臨時コーチに感謝しかありませんでした。
彼の素晴らしいところはやはりアプローチの仕方にあります。
課題を見つけると、そこを理解させ、修正するための方法をいくつも持ち合わせていて、さらに分かりやすくこうすべきとレクチャーしてくれます。
これが魔法使いと言われる所以です。(勝手に私がそう言っています)
ボート競技はコーチやスタッフが陸から、またはMTG時に指導をすることが主になっていますが、実技指導をできる指導者は皆無です。
私がよく口にする一緒に乗って教えられるレベルともわけが違います。
そう考えるとやはりいかに上級生や経験者が下級生らにきちんと教えていくかという仕組み作りもこれから本当に必要なことだとも改めて感じましたが、それは今後の部の課題となることでしょう。
何より、まずはこの教えを生かして、二人が自らのペアで実践し、大きく変わることが今は必要なのですから。
後日、彼らにこの日の学びをアウトプットさせたのですが、内容を見る限りは理解をしてくれてもおり、あとはどう表現できるかです。
そして今の悪い点を消すためにもこの機会にポジションチェンジも試みています。
本番までにどうしていくは自分たちの感触と手応えによって結論を出しますが、インカレで勝負するために20秒の短縮が必要なのです。
ですが、それを現実のものとすべく、残り1か月でこのペアは本当に生まれ変わってくれると信じています。
いよいよ明日から8月へ突入します。
ここでの練習が本当にすべてを決める大事な時期です。私もコーチ研修などで思うように参加がかないませんが、出来る限り彼らに一番近い位置で見守っていくつもりです。
こうブログに書いていれば、どうですか?インカレで彼らの雄姿を生で見たい、応援したいと思いませんでしょうか。
残念ながら今年のインカレでは当部の出漕はペアの1艇のみとなります。
それでも戸田に足を運ぶ価値があると思えるくらいに彼らはきっと期待に応えてくれることでしょう。
皆さん、是非インカレでお会いしましょう!
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