これが秋らしさというものでしょうか。澄み渡る秋晴れの日もあれば、雨が続き、空模様に振り回される日もあります。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
今年のスポーツの日を含む三連休、戸田では「東日本新人戦」と「スカル選手権」が開催されました。
私はあいにく長野でのコーチ研修に参加しており、現地には赴けず、文字と映像を通じて大会の様子を把握することとなりました。とはいえ、この研修では改めて学ぶことも多く、今後の指導に活かせる貴重な機会となりました。
ただ、長野への往復と講習日程は心身ともにハードで、帰路の車中では「明日からまた仕事か…」と、さすがに気が重くなったのも正直なところです。
研修の内容については、また改めてこのブログでもご紹介させていただきますが、今回はまず大会の結果と、当日発生したトラブルについてご報告いたします。
東日本新人戦・スカル選手権の結果
まず、女子シングルスカルに出漕した菜名選手。シングル初挑戦ながら見事に決勝進出を果たし、Final Aレースで5位という素晴らしい結果を残しました。
インカレ後のオフ期間を経て、シングルスカルに挑戦してからわずか1か月足らずでのこの成績。彼女のポテンシャルには驚かされるばかりです。
決勝では不本意なミスオールもあり、悔しさを滲ませていましたが、この経験は来年への糧となるはずです。間違いなく、来年は全日本級の舞台でも堂々と戦ってくれることでしょう。
また、スカル選手権に出場した飯尾主将は、見事に銀メダルを獲得。
出漕メンバーが少ない中での結果ではありますが、運も実力のうち。インカレ断念後に掲げた3つの目標のうち、2つ目を今回達成してくれました。残る1つも、年内にはきっと達成してくれることでしょう。
1・2年生混成で挑んだ男子付きフォアクルーは、Final A進出を目指してレースに臨みました。修行中の白川がこのレースのために再度合流し、ほぼぶっつけ本番での挑戦でした。
早朝練習では不安も残ったようですが、予選レースでは安定した漕ぎを見せ、4着でフィニッシュ。タイムによる通過を期待していた矢先、レース後の艇計量の指名がかかり、その際に艇の整備不良が発覚し、除外処分が下されました。
この報告を受けた際、私自身は何が起きたのか理解できず、ただただ驚くばかりでした。近年、ヒールロープの対応が厳しくなっていることもあり、注意はしていたつもりでしたが、今回の不備は完全に見落としていたものです。
現地にいなかった私にはこれに何の言葉もかけてやれず、この大会に向けて努力してきた選手たちに対し、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。厳しい条件下でも懸命に取り組んでくれた彼らの努力を無にしてしまった責任は、すべて私にあります。
応援に駆けつけてくださった皆さま、レースを楽しみにしてくださっていた方々へ、心よりお詫び申し上げます。忙しさを理由に指導が行き届いていなかったこと、深く反省しております。
除外処分は、翌日の出漕権すら剥奪される厳しいものです。悔しさは選手たちが一番感じていることでしょう。しかし、彼らは誰を責めることなく、自らの課題として受け止め、次に向けて前を向いてくれました。その姿勢に、私は大きな希望を感じています。
この経験が、より大きな舞台での糧となることを願い、今は前向きに捉えようとしています。
また、たった一戦とはなったものの、レースでは、同じく1年生主体のクルーであった他大学に終盤で競り勝つレースを展開するなど、それなりの手応えは感じていたようなので、これからますますの成長を期待しています。
接触事故と安全意識の再確認
もう一つ、皆さまにお詫びしなければならないことがあります。
インカレ直後、部内では不注意による接触事故で、シングルスカル2艇を立て続けに破損させてしまいました。いずれの事故も練習に集中するあまり、閉鎖ランプに気づかずコースの仕切りに衝突したものです。
特に2例目は、1件目の事故を受けた直後にもかかわらず再発させてしまい、部内の安全意識が欠けていたことを痛感しています。
幸い、漕ぎ手に怪我はありませんでしたが、水上での接触事故は命に関わる危険を伴うものです。今回は艇の破損で済みましたが、危機管理の重要性を改めて認識し、部員間で対応策を話し合い、今後は座学による安全講習会も開催する予定です。
何より、皆さまのご支援で購入した大切な艇を破損させてしまったこと、心よりお詫び申し上げます。今後同様のことがないよう、指導者として責任を持って対応してまいります。
除外処分や接触事故といった出来事は、決して運が悪かったのではなく、私たちの注意不足による過失です。勝利を目指す以前に、ルールを守り、安全を最優先にすること。それこそがスポーツマンとしての基本であり、責務であると改めて痛感しています。
私自身も研修を通じて、スポーツマンシップの本質について深く考えさせられる機会となりました。
新コーチとして元さんを迎え、課題の多さに直面しながらも、かつてない指導体制を築けている今だからこそ、私たちも日々学び、成長し続ける姿勢を大切にしてまいります。
また、当日は小賀坂会長、森本副会長をはじめ、その世代を代表される皆さまが久々にコースにお越しくださったと伺っております。
先般、ローイングジャケット製作にあたり支援を募った際にも、森本さんをはじめ多くの方々から温かいご支援を賜り、無事に購入することができました。
こうしたご厚意、ご恩も決して忘れることなく、ボート部一同、今できる限りの行動を誠意をもって取り組んでまいります。
今後とも、変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
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