青学らしさを求めて

2024年シーズンが幕をあけました。この週末、戸田ボートコースではこの時期恒例となるお花見レガッタが開催されました。

ただ、例年と異なった点はお花見レガッタ開催時期に桜がまだ咲いていない中での開催となったことです。

それでもこの日は、ようやく気温も20度を超え、春らしい汗ばむ陽気となりました。ですから、さすがの暑さもあって通称『生ロー』と言われるアンダーを着ないローイングスーツ姿の漕手らも多く目に止まりました。

まさに春、まさにシーズンだなと感じさせる日でもあったのです。

さて、そんなお花見レガッタでの当部の結果はと言いいますと、ダブルスカル(淡路・鈴木)が惜しくも準決勝進出はならず、C決勝での4位(総合16位)。

また現漕手全員で出漕したクォドルプル(淡路・鈴木・飯尾・吉澤)は決勝進出を果たすもA決勝で5位という結果に終わりました。

この春は例年以上のメニューをこなし、疲労困憊、満身創痍などと言う声も聞こえてきていたくらいですから、その集大成としてはまずまずの結果だったと言えるでしょう。

特にダブルスカルの二人に関しては大学から競技を始め、小艇スカル種目で凌ぎを削るのは並大抵のことではありません。

そんな中、C決勝と言えど、その経験者らが集うクラスに入り混じり、競い合うことができているわけですから、この先につながってくる手応えすら感じています。

またこの大会はクォドルプルとのダブルエントリーもあって、乗艇練習の半分をこちらに費やしたことで、艇種の違いによる戸惑い、感覚のズレなど、少なからず影響したのもあるでしょう。

それでもこの現状の差をどう埋めるか、それこそがまさに現実として突きつけられているわけですから、これからインカレまでの時間でしっかりと考えていかなければいけません。

一方、出漕8艇のうち決勝6艇が最低限の目標と思っていたクォドルプルもなんとか決勝進出を果たすことができました。

願わくば上位3つに入るのがここ数年の目標にもなっていたわけですが、今年も残念ながらそれを果たすことはできませんでした。

とは言え、競技を始めてまだ1年に満たない飯尾は初の決勝の舞台を味わい、勝ちに行くレースを先輩らに交じって経験できたのは収穫だったことでしょう。

手が届きそうで届かない悔しさ、レース後の選手らの後ろ姿がなんとも青春だなと思い、後ろ姿を追いかけて撮影した一枚の写真。

今回はこれをアイキャッチ画像に使用してみましたが、この姿を見て、ようやくチームとして動き出したのだなと感慨深いものもありました。

レース後のMTGを通じては『青学の漕ぎ』、『青学らしさ』という言葉が出て、まさにその追求をこれからしていくことが課題なのだと感じてもいます。

現在は個々に漕ぎの修正を行い、恐らく自身の漕ぎの改善だけを追求しているのが現状です。

ですが、チームとしての漕ぎ方の統一性という点では少しぼやけているのも選手らは感じていることでしょう。

これは私自身があまりチームとしての漕ぎ方を定めない、また求めていないことが一つにあります。

人間の骨格は人それぞれまったく異なります。骨の太さも違えば、背丈や腕、脚の長さも違います。もちろんそれは走り方も違えば、それもまた個性と考えます。

よって、同じように漕ぎ自体を統一することは難しい、不要だと考え、艇を進める推進力を合わせることを基本に置いています。

ですが、ここ最近の彼らを見ていると正解をどこに置くか、またこうしたチームボートだからこそ、こうした壁にぶち当たっているような気もします。

我々が目指す漕ぎ方。それは少なくとも基本方針としては考えのすり合わせと統一感を目指していく時期なのかもしれません。

特に全員が同じイメージを持って漕げることは最低限必要なことなのかもしれませんね。

また、この日は久々のレースということもあって、緊張感というものを肌で感じたことでしょう。

ボート競技は特に、スタートデッキにつけてから発艇されるまでの数分を待たされることで、その緊張感が更に増してきます。

それを回避できるかは恐らく個々の性格にもよるので、何とも言い難いものですが、適度な緊張感と、気合いを乗せていくコンディション作りなんかもこういったレース経験を積みながら学んでいってくれるといいと思います。

またこの日は多くの応援者が声を出し、レースに送り出してくれたことで、時折、青学らしい爽やかないい表情も見られました。応援が当たり前ではなく、こうして居てくださることへの感謝もいつも忘れてはいけませんね。

そういう意味でもまさに『青学らしさ』を改めて追求していくための良いきっかけになる開幕レースだったのかもしれません。

ボート部のチーム理念もまさにその『青学らしさ』をうたっています。

この日、部外の関係者も当部の応援に駆けつけてくれましたが、青学愛のある人が多いことを存分に語ってくれていました。

それこそ愛される青学ボート部をを目指して、これからまた成長していけたらと思います。

さて、今日からは新入生勧誘行事が二日間にわたって行われます。今年はどんな出会いが待ち受けているでしょうか。

青学らしいチーム作りに向けて、今から期待に胸を膨らませています。

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