失敗こそ成功のなんとか

関東も梅雨入りしましたね。例年梅雨より４月や９月に雨が多い印象ですが、梅雨と聞くとなんだか気持ちが憂鬱になるのは私だけでしょうか。梅雨が明ければ夏だ、と待ち侘びている方も多くいると思いますが、私自身こう見えて夏が嫌いなので、ある意味１年で一番嫌な季節がまさに今なのです。

そんな時こそ雨の日の楽しみなど見つけられればいいのですが、そう見つかるものでもありません。ボート競技として見れば静水に近い状態になることから恵みの雨といつも思っていましたが、大抵は期待すると降らず、降ってほしくないと思う日に限って降るというところも雨男というより、むしろ雨に対しての気持ちの表れでネガティブ思考に陥っているのかもしれません。

さて、また週の後半のブログとなりました。なかなか落ち着いてブログを書けない今の状況もありますが、来週までは少し慌ただしく過ごすことになりそうなのでお許しください。

以前にもお知らせした通り、次なるレースは月末の東日本夏季競漕となるわけですが、スケジュール及び組み合わせが発表されました。詳しくはホームページにも掲載しているのでそちらをご覧いただければとは思いますが、見てみてビックリのタイムスケジュールです。

出漕数によっては１日で行うとの事前予告はありましたが、結果、２６日（日）のみのレースとなるわけですが、当部が予定するシングルスカルは出漕数もそれなりに多かったことからなんと最大１日３本というものです。このタイムテーブルを見るのはいつ以来でしょうか。

正直、大学時代を通じてこの過密なスケジュールは見た記憶がありません。ただ、記憶にかすかに残っているのは、１０００ｍのレースは１日最大３本まで、２０００ｍは２本までというのを高校時代かなにかに聞いたような気がしています。実際に高校時代には１日３本も、また大学時代にも２０００ｍを２本というのも経験はしましたが、気持ちの持ちようというか、決して楽しみなものではなかったことは事実です。

もちろんこれは決勝に進めばという皆が皆、経験するわけではないですが、出漕メンバーを見渡す限り、これまでのレースよりはずば抜けた選手も見受けられないわけですから是非とも貴重な体験をしてほしいと思っています。

またこれも以前から述べているようにレース結果だけに固執するだけでなく、中身や自らの成長を感じ取れるものであればそれに越したことはありません。

ボート界もそうですが、どうしても目が行きがちなのは勝者、つまり結果を残してきた偉人たちへです。これはもちろんどのスポーツ、いや、仕事なんかにおいてもそうなのかもしれません。成功者の体験や伝記、書籍は数多くありますが、それらを参考にするばかりがすべてではありません。なぜなら勝者はほんの一握りで、そこには必ず敗者も存在し、名もなき戦士が無数にいるからです。でも彼らにスポットが当たることはそう多くはありません。

もちろん敗戦や失敗を経て、結果的に勝者に上り詰めることが多くあるのは言うまでもありませんが、やはり本当に大切なのは失敗から何を学ぶかということだと思います。

企業や人、そして物を見ても生存バイアスが働き、どうしても失敗したものには目が行きません。でも結果として生存したものの理由を探すより、失敗に目を向けることのほうが、はるかに大事なのだと思います。

先日、とある会議での講演の話しの中にＰＤＣＡがなぜ必要か、という具体的な話しがありました。有名な経営者の哲学に近い考えですが、「成功する確率を５割と仮定するなら、失敗した５割を修正し、そのまた５割が成功すれば成功率は７５％になる。これを繰り返せば１００％に近づく」というものです。だからこそＰＤＣＡが重要であるというものです。

当然と言えば当然の考え方ではあるものの、なるほどな、と改めて感心するというか気づかされた思いがしました。

ボート競技においてもどうでしょうか。目指すべきものが仮にタイムだとするならば達成できなかったのには必ず理由があります。気持ちの問題だな、もっと出し切れば良かった、こういうコメントは多く聞かれます。でもそれを楽観的に捉え、次また頑張るというのは誰もが思うことで、具体的に改善、実行をしなければきっと結果は同じことなのでしょう。ましてや毎度のレースでベストパフォーマンスが出せない、メンタルに左右されるのではアスリートとしても、社会に出ても中途半端に時間だけを消費してしまうだけではないでしょうか。

勉強が良い例えになるかもしれません。仮に試験で上位を目指す、高得点を目指すときに何をするか、こう考えればお分かりではないでしょうか。よく高学歴でいわゆる優秀な大学のボート部は、などといい意味で揶揄することを聞きますが、そういう考えに基づいて行っているからこそ大学から競技を始めたとしてもそれだけの成果をあげることができるのでしょう。

今回のレースに向けては先日の関東理工系レガッタにおいて全員が何かしらの課題を認識したことでしょう。私ができることと言えば今は叱咤激励する程度ですが、それぞれが何を思い、どう行動に結び付けられたかを計る意味で、重要な大会となることでしょう。そして、これが終わればいよいよインカレ、新人戦を目指して再スタートも必要です。今季の集大成となるよう、ここからの意識の差が結果に結びついてもくることでしょう。

残り１週間。できることとできないことは当然あります。でも前回の反省があればきっとそれを克服するために必要なことを自らが見出し、１００％とは言わないものの目標に近づくそれなりの成果をあげてくれると期待もしています。

そんな理想論を述べる一方、ここ最近は仕事での叱咤や無駄な仕事を課されることが多く、やらされ感が否めない毎日を過ごしていますが、他者を理解せず自分の価値観や判断基準だけを押し付け罵ることはしたくないな、なんて反面教師にすべきことを多く感じたので、あえてこうつらつらと述べてしまいました。

珍しくストレスを感じたのでしょうね。愚痴っぽくなるのであれば内容は考えものだ、と反省もしながらの投稿です。さて、本日も一日頑張ります！