ホッと胸をなでおろした一日

先週末、私にとって今年の初漕ぎとなったわけですが、秋頃から遠ざかっていたクォド種目に部員らと共に乗ることになりました。

思えば夏頃から遠ざかっていた4人での乗艇でしたが、久々とあって、いざ乗ってみるとやはりそれぞれの成長を感じる機会でもありました。

と同時に、私自身の体力の衰えも顕著であり、今の体調不安もあって、クォドと言えど15キロという距離はなかなか過酷なものでもありました。

2年前に発覚した持病の喘息とはこれまでもうまく付き合いながら日々のコントロールによって今では日常生活にも、こうした練習時にも無理さえしなければあまり支障はありません。

ですが、冬場の乾燥時期はやはり多少なりとも息苦しさもあり、アップの重要性など特に感じます。

若い頃は日々追い込むことだけを考えてきて、病気なんてもってのほか、体調管理すらさほど気にもせず過ごしてきた身ですが、スポーツ、また競技を続けていく上では、個のコンディションというものの重要性をより一層感じるきっかけにもなっています。

目標とするレースやトライアルに向けてベストに持っていくためには己を知ることはとても重要です。

気合いと根性なんて精神論だけでは現代の若者には到底通用しなくもなっているでしょうし、理解もされないことでしょうから。

また、これはまったく個人的な話しですが、実は年末に受けた人間ドックの結果から即日、紹介状を書かれ、最悪のシナリオとして浮かび上がる病気に不安を抱えて年を越していました。

年が明けても尚、その疑いを持ちながら、自身で調べていくにつれ、ますますの不安を覚える日々に生きた心地がしなかったのも事実ですが、精密検査の結果、その可能性を今日改めて否定されホッと胸をなでおろしました。

病は気から、とよく耳にしますが、運動をすることにネガティブになるくらい体の不調を感じていたのはこうした不安からくるものだったのかもしれません。

いずれにしろ一つの不安が消えましたが、異常値であることの原因はこれからきちんと調べていくことにはなりそうですが、課題や問題に対しては何事も真摯に向き合っていく、これはスポーツでも仕事でも同じことなのでしょう。

なにはともあれ、皆さんも健康第一でお過ごしください。

話は変わって、本日は大学OB・OG連合会が主催するコーチズセッションが開催されました。

テーマはハイパフォーマンススポーツについて。少し大学スポーツとはかけ離れたテーマ設定に違和感を持ちながら、オンライン開催でもあったため気軽に聞くことができました。

特にここ数日、全国各地で過去最高の感染者数を記録している状況にもあっては、こうしたオンラインという手法はコロナ禍にあって数少ない偶然の産物となっているのは言うまでもないですね。

その講演の中でもっとも興味深かったのはワールドクラスのハイパフォーマンススポーツであってもヒューマンポテンシャルを高めることを目的とするために、メダル獲得だけに価値を求めない、過程(プロセス)に価値を求める、アスリートだけでなく関わる全ての人が紡ぐ価値、観ている側への影響を与える価値、スポーツの外側へ影響を与える価値など、競技に必要な技術や体力の向上だけでなく、スポーツを通じての真の価値を教え、成長を促しているということです。

またそのためにもアスリートの強化、育成においては競技に直接的な関連はなくとも、幅広く座学的な講義、勉強などをパッケージ化して教え、育成をしていくことが求められているそうです。

アスリートとしてだけでなく、一人の人間として、あらゆる面で成長させることで、視野を広げ、意識を変えなければ競技力の向上もままならないということですね。

我々のように学生を指導する立場である者も競技力を向上させることだけでなく、強くて、優しい、そして何より世の中に求められる人材に成長させていくことが求められているのでしょう。

選手がそれぞれ成長していくと同時に我々も負けじと勉強し、日々成長をしていくことが必要なのだと改めて感じさせられました。

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