考えるということの意味

春のいたずらな風はここ最近よく吹き荒れます。それでも冬の冷たい風に比べれば心地よく感じ、悪い気はしません。

今朝も早い時間から風が吹き荒れ、久々に仕事前にボートコースへ向けて自転車をこいでみたもののペダルをこぐことなく戸田橋を渡れる爽快さに浮かれていました。

と同時にこんなふうに風を受けながら、平日の朝に練習に行くことの懐かしさも感じていました。とは言え、ボートコースに吹き荒れる風はその日の練習に大いに影響するので、部員らにとってはあまり好ましいものではないことでしょう。私自身も練習でも、レースでも、風が本当に苦手でした。特に向かい風にはハナから苦手意識を決めつけて、天気予報の時間帯風速を常に気にしていたくらいです。だからこそ夕方になり日が暮れて、比較的風も落ち着いた時間を見計らって練習することも多くありました。せっかくの練習機会であれば何にも阻害されず、意味のある内容を思う存分やることを重要視していたからです。

その時間帯になるとさすがに他艇も少なく、波の影響を受けません。これもシングルスカルを行うには重要な要素でした。だからこそ艇が進むことを追求するには静水であることが望ましいと思っていました。

自分の体で、道具で進めた艇がどのように進んでいくかを究めるに、もっとも適した環境でやらなければ真実が見えてこないからです。

また何より、日が暮れて周囲が暗くなることで、漕いだ艇のスピード感が増すように感じられること、それが進んでいる感覚を養うのにももってこいだとも思っていました。

これまで何度も述べてきているように、ボートは艇を進める競技なわけですから、漕いでいてスピードを感じないとまったくつまらないですからね笑。

ごくごく当たり前のことを言っていますが、一生懸命漕いでも進んでいなければ面白くもありませんし、続けたい、練習したいと思わないのが普通だと思います。

だからこそ自分のモチベーションを上げられる状況を自ら作り出すのも重要な要素なんです。勉強だって捗る環境で成果がでるから成績って上がっていくものなんだと思いますから。一方で、もちろん体力面や、バランス面、テクニックという点では劣悪なコンディションの中で鍛錬することも必要で、それを避けては通れません。

でも前述の通り、コースコンディション、環境に拘るのも速くなる一つの秘訣だと私は思っています。だからなんだ?という前触れからの書き出しになりますが、自分なりに考えて漕ぐ。このことを私自身も改めて思い出すきっかけがこの日はありました。実は全日本選手権を目指すダブルスカルに1dayながら知人に外部コーチをお願いしました。その相手は私のよく知る頼りになる先輩なのですが、忙しい仕事の合間を縫って、この依頼を快く引き受けてくれました。もちろん一日で教えられることは限られているということもあって、相談した結果、基本をもとにした漕ぎ方と普段どう考えているか、なぜこれをするのか、こうした疑問点を擦り合わせながら指導をしてくれるということになりました。実際、私は仕事の関係で冒頭しか見ることができませんでしたが、その時間に見ただけでも艇を止めて体でレクチャーを交えながら、伝えてくれる様子を見て、彼らにとってもきっと貴重な機会になっているんだろうなと実感をしました。私自身も普段、言いたい、伝えたいことはあるものの、最近では艇を止めてまで、練習を止めてまで伝えることは控え、練習後にコミュニケーションを取るのが日課になっていました。でもその場で理解したとしても、実践するのは次回の練習なわけですからどんなに記憶力があっても気持ちも内容も薄れているのが当然です。実際に今日の指導後に鏑木からは今後は同様に練習の合間に会話をした方がという要望もあったので、それを嬉しくも思いました。また普段は私が言っていることでも、立場、人が変われば同じことでもスッと自分たちの中に入ってくることもあるでしょう。これは私生活や仕事でも良くあることです。

だからこそこうした機会で新しい気づきを得ること、意識改革を行えたのが本当に良かったのだと思います。その指導者の教えの一つには普段何気なくやっているキャッチの練習にも意味を持ち、考えて行うというものがありました。

もちろん普段も考えてやっている、のは当事者らの主張かもしれませんが、その当たり前を見直すことを改めて気づかせてくれたのですから、これからが本当に楽しみです。

トレーニングで会った二人からも生の声を聞き、自分たちが分かっているようで分かっていなかったこと、気付かされたことを教わったと聞けたのですから頼んだ甲斐もあったというものです。

こうして得た気づきをチーム内にも還元し、化学変化を起こしてくれれば、何よりです。

私ができることにも限界があります。何より正解を持ち合わせていないことも多くあります。

だからこそ他者の意見、考えを聞き、自分らなりに考えて、正解を見つけることが本当に成長なのだと思います。

そもそも日が暮れてこっそり練習していた私自身も誰かから教わったことはありません笑

それこそ戸田という環境は多くの参考、お手本が普通にいます。他の競技では考えられないくらいに練習方法を公開しているかのようなオープンな環境です。

だからこそ自分で感じ取って、それを実践し、速さを追求していく。それこそが一番の近道なのでしょう。

最近、私は頑固だからということをある人から耳にしました。確かにそうかもしれません。

頑固だからこそ拘りが強く、譲れないことも多々あります。でも何かを追求しようとするにはそれくらいに自分と向き合うことも必要だと思います。

せっかく一人で練習できる環境があり、話し合える仲間がいるのですから、大いに考え抜いて自らを高めていってくれれば、もう何も言うことはありません。

むしろ私の監督としてできることは指導のみならず皆に満足のいく環境を提供することですから、これからもそうありたいと思っています。

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