オオタニさん、戸田に現る

世間はまだゴールデンウイークの終盤なのでしょうか。仕事柄、赤い日以外は基本的出勤する私にとって今はもう日常に戻りつつあるものの、やはり電車の空き具合や車の交通量の少なさを見ればまだ少しゴールデンウイークの余韻を感じないわけでもありません。

最近は土曜の午前中は勤務、日曜もワクチン対応で勤務ということが続き、唯一練習に参加できるのが土曜の午後ということで、貴重な機会を逃すわけにはいかず、仕事が終わると同時に電車に飛び乗り、着替えるや否やお昼を食べる暇もなく、コースに顔を出す、そんなことが続いています。

そんな貴重な土曜の午後にも関わらず、こちらの事情はお構いなしにほぼ毎週のようにコース閉鎖を強いられています。コースが使用できなければ荒川に、これが今のボート界には当たり前のように行われていますが、当部は慣れない川だしで万が一の事があってはと今一そこには踏み込めずにいます。

高校時代は川で練習することが日常だった経験から、乗り慣れてしまえば川の曲がりや特性を自然と覚えるので案外平気なことは分かるのですが、舵手付きでない限り、あまり気乗りがしないのが本音です。そうなると戸田で出来ることは限られます。

今日も仕方ないと市立艇庫に向かうわけですが、コース閉鎖がある以上、先約がいるのも想像通り。切り替えて東京海上の艇庫でエルゴを行いましたが、この時期の練習方法はもう一度見直さなければいけません。それでも現下の状況で出来ることと気持ちを切り替え、先日のレースで特に気になった体の使い方、ボディワークを重点的に意識したメニューを実施。

特に鈴木、吉澤にはこうした機会にもう一度、ボディワークのチェックを入念に行い、意識そのものをを変えていこうと旧式エルゴも活用しました。昨夏、やっとの思いで入手したこの旧式エルゴですが、今ではあまりどこのボート部も使用していないようですが、ハンドルを固定して力の使い方を確認できる優れものですから私自身はとても重宝しています。

次のレースまで約一か月。ブランクのある鈴木も今は気負いすぎず、じっくり立て直しを図れることがある意味、好機ですので、癖となったシート寄せやラッシュによるリズムの乱れなんかもここで修正できれば更に良くなっていくでしょう。

そして練習後には昨年卒業した若手OBのオオタニさん!が戸田に顔を出してくれました。久々に見る彼はアスリートであったことの面影をあまり感じさせません(ごめん!)でしたが笑、こうして後輩たちに会いに来てくれるのはとてもありがたくもありました。今の部員らの充実ぶりに『自分たちの頃より・・・』とこれまた決まり文句のように口にしていましたが、それぞれがこうして立派に成長していることもまた嬉しいことです。特に彼らの世代はインカレを最後に、コロナ禍を理由に結果的には卒業するまで直接会うことなく学生生活を終えさせてしまいました。だからこそ、この地での再会こそ感慨深いものがありました。

戸田のボートコースは何年経っても色褪せることなく、ここを巣立った皆の心の聖地であると思います。私自身も毎週のように顔を出して、今でも当たり前のような光景ですが、懐かしい人たちとここで会うことで、当時のことを思い出すものです。変わっていくことばかりの当たり前の現代に、変わらない数少ない心のよりどころ、今ここにこうしていることにも感謝をしながら日々過ごしていこうと改めて感じました。

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